2016年3月29日火曜日

くちづけ

久しぶりの娘の話。
娘は福祉施設で重度の知的障害者のお世話をしています。
おっきい福祉施設の寮で、児童福祉なんだろうか…
担当は21歳の女性だけど、本とは18歳までの子どもたち(?)です。
大変なお仕事です。
娘は普通に高校を卒業して、大学受験に見事にふられ、就職しました。
一年目は地元の保育所で臨時の保育士(免許なし)。
そして今の仕事に就いて2年が経ちます。
身近に知的障害者がいるわけでもなし、介護を経験しているわけでもないのに、
いきなり今の仕事をしているのは、見上げたもんです。
知的障害があるとはいえ、体は立派な大人の入寮者。
年頃の娘が年頃の男の子のお風呂の介護やら粗相の始末をしたりしてるんだから。
まあ仕事ですから、きちんとやらないとね。

その施設で少しだけ入寮者とも接したことがあるんだけど、
そんな経験の無い私は、どう接したらいいのかまるでわからないし、
とても疲れるだろうと思っていた。
それが接し方があっているかあっていないかわからないけれど、
癒される時間だったんです。
どうしてかと考えると、その子達はとってもまっすぐなんです。
裏も表もないし、したいしたくないもない、あるがままなんです。
そうとしかできないんです。
短時間しかいない私には、癒しでしたが、
いつもいる娘たちスタッフにとっては、辛い時もある。
発作が起こると大人の男が暴れるのに対処しなくてはならないし、
同じ粗相を繰り返し、簡単なことができないし、
こだわりが強く融通がきかない。
まったくもうって怒りの気持ちと、どうにかしてあげたい無力感。
それに対する世の中の不理解…行政の対応の悪さ。
スタッフ不足、重労働、施設の不足、
その子たちのおかれた家庭環境もそれぞれ。
きっとあの子達も、暴れたいわけじゃない、きっとなんでもきちんとやりたいし、
怒られたくない、自分を傷つけたいわけじゃない、
そうとしかできないだけ。
何かがうまくいかなくて、勝手にそう行動してしまっているだけ。

私はほんのちょっと触れただけだけど、感じたこと、
弱者とよばれる立場の人々(それは全ての人かもしれない、何かしら欠けているものだから)が、
世の中に埋もれひっそりとでいいから、穏やかに暮らせる世の中にならないかなあって。
重度の知的障害者は明らかに弱者です。
でも無駄な命ではない。私は癒されたし、考えさせられた。
娘は仕事に就けた。
彼らは苦しみつつ朗らかに生きている。

「くちづけ」という映画を是非観てみてください。
貫地谷しほりさんと竹中直人さんが出ています。
なかなかこの世界が網羅されています。
そして、美しい映画です。

2016年3月23日水曜日

次男の卒業式

3月12日、次男の中学の卒業式でした。
我が家最後の中学卒業式。
中学校がとても好きな次男は卒業式が近づくと、卒業したくないと言い、
卒業式ではずっと涙を流していた。いったい君は…
でも充実した中学校生活だったんだね。
友達ともよく遊んだし、部活も頑張ったし、
東京もオーストラリアも一人で行ったし、
新聞配達も駅伝も良く頑張りました。
この1年、長男が家を出て、夫も出張がちで、2人での生活が多かった。

年頃の男の子の割りによくしゃべるし、
サッカーの試合にも来てほしがるので、
親としても子どもの中で、一番いろいろ関わったと思います。
親同士の付き合いもあり、楽しかった思い出がたくさんできました。
そして、この1年で、私の背をぬきました。

この次男、いい子ではあるのですが、
なかなかに心配をかける子ではありました。
今も、人と関わりたいくせに、人とつきあうのがちょっと下手。
人目を気にしすぎているし、気を遣いすぎているし…
もっと自分をさらけ出しても大丈夫だと思うんだけど。
まだまだ15歳、これからか。

高校になると、今度こそ、一緒にすごす時間も会話も減ってしまうでしょう。
嬉しいような寂しいような。
でも、きっと君ならじたばたと楽しい高校生活が送れることと母は信じます。
母も頑張るべし。

2016年3月16日水曜日

体調悪し

先日の雨降りの日につるんと転んでしりもちをつきました。
その時はなんともなく、後日、肩が痛かった。
手をついたからだなって思ってました。
それはすぐに治ったんだけど、その後、左足付け根が痛くなって、今は生活に支障をきたしている…
なんだか違和感から始まり、ピンポイントでなく、なんだか痛い広い範囲でって…
それがなんともどこと言えず、どうした時とも言えず、とにかく気持ち悪い痛さでして、
それがたまらなくなり、整骨院に行ったら、筋肉を傷めているんだろうと。

今日はほとんどを横になって過ごしました。
だいぶ楽になりました。
ただ座っていると、違和感が強くなり、足をどう置けばいいのかわからなくなる…
そして足先がしびれている…恐怖です。
様子見るしかないけれど、体が自由に動くことはどんなに大切なことかって実感。

今年に入り、インフルエンザに続き、この痛み、なんだか調子悪いなあ、
でも、次男は中学を卒業し、高校が決まり、一つ安心したところではあります。

2016年3月11日金曜日

5年目に思うこと

東日本大震災から5年。

忘れたいけど忘れてはいけない日。

あの時、15歳だった子が成人を迎える。

年を経るごとに変わる思い、そして変わらない思いがある。

そして今私たちは生きている。