GW中に石積み学校へ参加してきました。
徳島県吉野川市美郷の高開の石積み。
昔は畑やたんぼに使われていた段々畑の石積み。
しかし、今は離農して、放棄畑となり石積みも朽ちていくところが少なくありません。
先人が知恵と時間をかけて日本の風景を作ってきたんだろうけれど、
今は生活スタイルが違っていて、その風景を守っていくことは至難の技。
だって石積みは生活に必要とは言いがたいから。
小さい畑に区切られた景色は美しいけれど、それを耕しても生活できないのです。
専業農家でも兼業農家でも、今は機械化されています。
時間と労力のかかる農業では食べていけなくなりました。
その景色が失われていくことをよそ者が嘆くことは、とても自分勝手なんだけど、
でもでも、それはもったいないって思ってしまうのも事実なんです。
だってそれは人々の暮らしと自然が作り上げたとても豊かな風景だから。
その風景を守ろうと頑張っている人達もいるんです。
石積みは何てことなく適当に積んだように見えるんだけど、
たくさんの知恵がつまっています。
そして、体力はいるし、人手はいるし、汚れるし、危険だし、もちろん経験も要ります。
今や生活に必要ではないのかもしれないけれど、この知恵と技術を残していくことは、
文化としても大切なことだと思います。
先生は高開の高開さん(80歳のおじいさん)。
たぶん100年以上前に積まれた石積みを、壊して積みなおします。
とってもわかりやすい説明。
そして、とってもお茶目で、魅力的なおじいさんでした。
「私は5つくらい病気を抱えておりますから、あんまり動けませんけど、
指導はできますからな、みなさんが力を合わせてやってもらいたいと思うとるんです」
なんていいながら、つるはしはふるうし、しょうせんででっかい石は動かすし!
もう、参加者はワタシマケマシタワ状態。
でも、頑張りました。
2日間で予定通り積み上げることができました。
参加者は四国内ばかりではなく、島根や岡山、大阪の方もいて、
高開さんも含めて素敵な出会いでした。
その後、体は多少きしんでおりますが、気持ちの良い楽しい経験でした。
是非、また参加したいと思います。
さて、夫は出張中、次男は初の一人で夜を明かすことになりました。
想像力豊かな彼が、古家でどうにか寝られて、一つ成長したのでした。
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